天竺堂の本棚 ~読書は最高の娯楽です~

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恐竜と蟻が築いた文明社会?! 『白亜紀往事』

劉慈欣の中編SF。 6500万年前の白亜紀に、恐竜と蟻が共生して高度な文明社会を築いてたという、何ともブッ飛んでる年代記です。  デカすぎて不器用な恐竜たちと、個々の創造性に欠ける蟻たち。互いの欠点を... 【続きを読む】
ノンフィクション

草の根的なセーフティーネット 『「山奥ニート」やってます。』

山奥で共同生活するニートの集団「山奥ニート」の実態が分かるノンフィクション。  和歌山県の山中には、全国から集まったニートたち15人が、小学校だった木造校舎で暮らす限界集落がある。 農家の手伝いなどで... 【続きを読む】
ノンフィクション

シアワセ達人の事例集 『人間国宝という生き方』

日本を代表するほどに価値ある物が「国宝」で、そんな宝物を生み出せる人びとが重要無形文化財保持者「人間国宝」。 国宝はそれだけで完結してる。片や人間国宝は、将来的にも高価値な物を生み出せる可能性があるし... 【続きを読む】
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友達同士のワチャワチャな旅行記 『ボートの三人男』

19世紀イギリスの青年3人と犬1匹が、手漕ぎボートに乗り込み、テムズ河を何日もかけてさかのぼる物語。 しばしば“ユーモア小説”として紹介されたりする。  河沿いの名所・旧跡のガイドとか、耽美的な記述が... 【続きを読む】
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予想外の展開に「そっちかよ!」 『異常(アノマリー)』

仏人作家による、ジャンル横断的な群像劇。 フランスからアメリカへ向かう旅客機が、大西洋上空で嵐に遭い、乗客や乗務員に“異常”な現象が降りかかるという話。  この“異常”によって人生が大きく変化すること... 【続きを読む】
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数奇な運命に翻弄されまくる一族 『百年の孤独』

母方の祖父は102歳で亡くなった。 その祖父の葬儀の真っ最中に、私の息子が生まれた。 私は産院にいたので、葬儀の様子は知らないが、祖父の曾孫が誕生したと葬祭場でアナウンスがあったそうだ。  祖父と曾孫... 【続きを読む】
エッセイ

個性豊かな22書店を紹介 『本屋、ひらく』

地域の古本市に出店したり、職場のカフェで古本を販売したりしてるので、本を売ることの楽しさは実体験として知っている。 なので、「本屋を開きたい」という人の気持ちも分かる。  本書では、個人で営む全国の2... 【続きを読む】
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どっぷり浸れる 濃密な物語世界 『サラゴサ手稿』(上・中・下)

中世スペインの山中を旅する青年騎士が、いろんな人びとに出会い、いろんな話を聴かされる、61日間の物語。  出てくるのは、謎めいたイスラム教徒の美人姉妹や、神秘を探求するカバラ学者、元貴族というジプシー... 【続きを読む】
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怪事件挑み成長 高い期待値 『子宝船』

事件現場に落ちてた物品の持ち主とか、近隣をウロついてた不審人物とか、そんな連中を引っ張ってきてガンガン拷問し、無理矢理に「私がやりました」と言わせる。で、一件落着。  ……こんな“捕物”ばかりだったら... 【続きを読む】
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