科学技術は日々発展してるし、AIやロボットの進化は目ざましい。このまま発展や進化が続けば、生産物のコストはグングン下がるだろうし、私たちは労働から解放されるだろう。
ところが、モノの値段は上がり、労働は重くなる一方で、豊かな未来が到来しそうな気配はない。
「こんな時代にこそ共産主義」と提唱してるのが本書。
原題を直訳すると「完全自動の贅沢共産主義」。思想的には加速主義の左派に入るらしい。
少数の富裕層へ富が集中する半面、貧困層が増え続けてる現状には、資本主義の行き詰まりが感じられるので、次の社会制度か構想されるべきだと思う。人類文明の膨大な成果物を、ベーシックインカム的に分配するのは良いことだとも思う。
「楽観的すぎる」と評されてもいる本書だけど、個人的に「未来を思い描くなら、夢や希望を盛り込んでこそ」と考えてるので、興味深く読みました。
困ったことに、共産主義社会での「贅沢」というのがイメージできないんだけどw