天竺堂の本棚小説

予想外の展開に「そっちかよ!」 『異常(アノマリー)』

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 仏人作家による、ジャンル横断的な群像劇。
 フランスからアメリカへ向かう旅客機が、大西洋上空で嵐に遭い、乗客や乗務員に“異常”な現象が降りかかるという話。

 この“異常”によって人生が大きく変化することになった搭乗者たち、その悲喜こもごもがドライな筆致で描かれる。
 一方、米政府は“異常”に対処しようと、軍の特殊チームをはじめ、世界中から科学者や哲学者、宗教家まで駆り出して大騒ぎ。

 謎とスリルが積み重なってグイグイ読ませるぞ。
 にも関わらず、物語は良くも悪くも予想外の展開を見せ、読後は「そっちかよ!」なんてツッコみたくなったり。
 このビミョーな味わいが“フランス的”なのかどうかは分かりませんけどw

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