劉慈欣の中編SF。
6500万年前の白亜紀に、恐竜と蟻が共生して高度な文明社会を築いてたという、何ともブッ飛んでる年代記です。
デカすぎて不器用な恐竜たちと、個々の創造性に欠ける蟻たち。互いの欠点を補完し合うことで知性を向上させ、やがて宇宙船を造るまでに至る。
こんな話よく考えたもんだと感心するばかり。映像化されたら凄いぞ。
それでも歴史に従い、恐竜は絶滅し、蟻は虫ケラに戻ってしまう、諸行無常な展開へ。
手塚治虫が『火の鳥』の未来編で描いたナメクジ文明を思わせる、風刺や寓話みたいなテイストがありました。