小川仁志と萱野稔人、哲学者2人の対談集。「愛するとは何か?」「戦争はなくせるのか?」などのテーマに沿い、哲学分野の名著を紹介した本でもある。
哲学カフェなどを通して市民と語らう、理想主義の小川。時事問題を取り上げながら国家を論じる、現実主義の萱野。
一般向けの書籍を多く出してたり、マスメディアへの露出が多いところが似てる両者だけど、立場は大きく異なる模様。
そんな2人の主張がぶつかり合い、テーマによっては熱い論議が交わされる。
理想を高く掲げるのか? 現実を厳しく見つめるのか? …哲学が実践される際の、考え方の違いが垣間見えて興味深い。
ちなみに、本書によると、哲学者は「言葉の職人」だって。
言葉を駆使して職人的な仕事ができる人こそが“哲学者”であり、そうでない人は“哲学研究者”ということになるようです♪