小説

天竺堂の本棚

会いたさも尻込みも 気持ちはホンモノ 『ソラリス』

少年時代、私は祖母と同居していました。内孫の長男である私の大成を、祖母は強く望んでいたようです。 しかし、私はボンクラだったため、高校受験に失敗。祖母は私以上に落胆し、その年の夏、病気で他界したのでし... 【続きを読む】
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特捜部の“謎”に直面 新展開へ 『機龍警察 狼眼殺手』

シリーズ5作目。新たな展開が待ってます。 この物語には、初めから「他国に優る先端テクノロジーを搭載する機甲兵装が、どうして警視庁特捜部に配備されてるの?」という根本的な“謎”がある。 次世代通信事業に... 【続きを読む】
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弱く愚かな人々 普遍的な姿に共感 『火星年代記(新版)』

名高いSF短編集を、ブラッドベリ自身が改訂した“決定版”みたいな本。 人類の火星進出に絡んだ短編が時系列に並んでるんだけど、旧版よりも時代設定が未来へずらされ、いくつかの話が追加・削除してある。訳文も... 【続きを読む】
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SFとミステリの合体? 奇想の意欲作 『ジャック・グラス伝』

著者によると「“黄金期”のSF小説と“黄金期”の推理小説を合体させてみたい」との意向で書かれたそうな。 太陽系に拡がった人類が、封建的な階級社会を築いてる未来世界が舞台。 「宇宙的殺人者」と称されるジ... 【続きを読む】
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小惑星探査めぐる謎 ミステリ風ハードSF 『ここから先は何もない』

山田正紀の長編SF。 日本が打ち上げた小惑星探査機が、予定されていなかった未知の小惑星に着陸。常識的には存在するはずのない“資料”を回収してきた。 資料は米軍が横取りし、沖縄の離島に秘匿してしまう。こ... 【続きを読む】
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再キャスティング強いる どんでん返しのミステリ 『葉桜の季節に君を想うということ』

歌野晶午のミステリ。 高齢者を狙う悪徳商法に絡んだ殺人事件の謎を、元探偵の主人公が追求するという物語。 終盤にオドロキのどんでん返しが待ってる。 明かされた“真相”によって、読みながら思い浮かべてきた... 【続きを読む】
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世界の“実相”に迫る ユーモア(?)SF 『フォマルハウトの三つの燭台〈倭篇〉』

神林長平のユーモア(?)SF。 生活家電にまで人工知能(AI)が普及してる近未来が舞台(長野県内)。 引きこもりの中年男が、真実を照らすという古代の燭台と出合い、“この世の実相”に迫る。 AIに囲まれ... 【続きを読む】
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悩みさまよう若侍 詩的な剣戟場面 『ブラッド・スクーパ』

若き侍・ゼンの彷徨を描く、『ヴォイド・シェイパ』に続くシリーズ2作目。 不老不死をもたらすという「竹の石」をめぐり、ゼンが盗賊団と対決する。 日本でありながら日本でないような、時代劇でありながら時代劇... 【続きを読む】
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作家“収蔵”する図書館 ウルフの奇想炸裂 『書架の探偵』

ジーン・ウルフの奇想が炸裂してるSF。 小説家や詩人の複製人間たちが図書館に“蔵者”として収蔵され、ユーザーが面会したり借り出したりできる未来世界が舞台。 主人公はミステリ作家(故人)から複製された蔵... 【続きを読む】
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