天竺堂の本棚 19世紀末ロンドン舞台に奇想炸裂 『時の地図』 舞台は19世紀末のロンドン。主人公は『タイム・マシン』発表後のH・G・ウエルズ。 切り裂きジャックに殺された恋人を取り戻したいと願う青年。西暦2000年に行けるという時間旅行会社。未来世界の英雄に恋... 【続きを読む】 2013.03.11 天竺堂の本棚小説
天竺堂の本棚 中学生たちが開く校内裁判 『ソロモンの偽証』(1~3) 全3部のミステリ(?)大作。 クリスマスの朝、公立中学校で2年男子の遺体が見付かる。警察と学校は“飛び降り自殺”で決着させた。 ところが、殺害事件だと訴える“告発状”が現われ、犯人として不良生徒3人... 【続きを読む】 2013.03.04 天竺堂の本棚小説
天竺堂の本棚 自分自身からは逃げられない 『利腕』 2番目に読んだ「競馬シリーズ」。 何がツラいと言って、自分自身を裏切って生きる以上にツラいことは、そうないのではなかろうか? 自分がダメであることは、自分がいちばん分かってる。周りの誰にも知られてな... 【続きを読む】 2013.01.15 天竺堂の本棚小説
天竺堂の本棚 自分自身で立ち上がるしか無い 『大穴』 初めて読んだ「競馬シリーズ」。 誰だって気高く毅然として生きていたい。それなのに、やっぱニンゲンは弱いから、挫折してしまい、自己嫌悪の沼にハマったりする。 けれど、どんなに自分が嫌いでも、立ち上が... 【続きを読む】 2013.01.08 天竺堂の本棚小説
天竺堂の本棚 奇怪な膜に包まれた地球 『時間封鎖』(上・下) 読み応え満点のSF大作。 地球が突然、謎の黒い膜でスッポリ覆われてしまい、膜外では時間が1億倍の速さで流れだす。 このままでは、膜内で数十年が経つ間に太陽が老いて巨星となり、地球を呑み込んでしまうこ... 【続きを読む】 2012.12.23 天竺堂の本棚小説
天竺堂の本棚 “水戸の御老公”の生涯描く 『光圀伝』 水戸光圀の生涯を描いた歴史小説。 隠居の身である光圀が、重臣を殺害するという、謎めいた場面で始まる。 そして物語は少年時代までさかのぼり、傾奇者だった青年期から、文事に励む壮年期、歴史書『大日本史』... 【続きを読む】 2012.11.24 天竺堂の本棚小説
天竺堂の本棚 巨匠の遺作 壮大なハードSF 『虚無回廊』 巨匠による未完の遺作。 太陽系外に出現した、超巨大な円筒体(長さ2光年!)。それを探査すべく、人工実存(AI以上!)を搭載した宇宙船が向かうという、壮大なハードSF。 謎の円筒体は、知性を持つ生物... 【続きを読む】 2012.11.12 天竺堂の本棚小説
天竺堂の本棚 シュルレアリスムの冒険譚 『類推の山』 フランスのシュルレアリスム文学。 エベレストよりもはるかに高く、天上にまでそびえてるという“類推の山”。 あらゆる山々の存在、地球全体のバランス、古来の神話や伝承などを参考に、「この世のどこかに存在... 【続きを読む】 2012.10.10 天竺堂の本棚小説
天竺堂の本棚 ゾンビが闊歩する“スチームパンク” 『屍者の帝国』 伊藤計劃が遺したプロローグを、円城塔が書き上げたSF大作。 フランケンシュタインの死体蘇生技術が普及した、奇怪な19世紀を描く。ある種の“スチームパンク”かな。 死体はゾンビ化され、兵士や御者、フォ... 【続きを読む】 2012.09.11 天竺堂の本棚小説