『純粋理性批判』には、概念的・抽象的な事柄がたくさん出てきます。
「直観」とはどのような作用か? 「空間」とは何なのか? 「時間」とは何なのか?
それらについて、本書では丁寧かつ詳細に説明されてはいるのですが、文章を読み進むだけでは、今ひとつ理解が及びません。知識として定着してくれません。
そこで私は、読書ノートに図解を描くことにしました。
事柄の間の関係性や、作用のメカニズムなどを、図形や記号を使って表現します。独自の注釈を書き加えることもあります。
図解のおかげで、理解しやすくなった気がします。
少なくとも、モヤモヤと曖昧模糊に感じられていた概念的なことが、まとまったイメージとして明確に捉えられるようにはなりました。
能動的にアグレッシブに
とは言え、私が描いた図解が、『純粋理性批判』の内容と合致しているのかどうかは不明です。誤解したままに、ズレたことを描いてしまっている可能性もあります。
ズレているとしても、書いてあることを元に描いたのだから、まったくの見当違いということはないはず。…そう思いたいところです。
いずれにしても、図解を描いていく作業は、『純粋理性批判』について能動的に考えることにつながっています。書いてあることを何とか理解してやろう…そのようなアグレッシブな姿勢で、読解を続けることができているのです。
どこかの時点で、『純粋理性批判』の解説書などを参照しながら、自分の図解をチェックしてみるつもりです。