カエルの着ぐるみ姿の変人が、シュールな事件を起こしまくる脱力ミステリ…みたいな、ユーモラスな表紙を見て浮かんできたイメージとは大きく異なる、猟奇的なサイコサスペンス。
カエルをもてあそぶ幼児のように、弱者を残虐に殺していく犯人へ、マスコミが付けたあだ名が「カエル男」。
何とも陰惨な事件が続くんだけど、ゲンナリする間もなくエピソードが積み重なり、終盤には立て続けにどんでん返しが。
若手刑事の葛藤とか、刑法39条の是非とか、ピアノ演奏の巧みな表現とか、読みどころもたくさん。
“社会派”っぽい側面もあるけど、著者は娯楽に徹してる模様。「うひゃ~」とオドロキつつ楽しむのが正解かも♪