天竺堂の本棚

惨劇の“その後” サスペンスフルに描く 『ドクター・スリープ』(上・下)

文字を読んでトイレに行けなくなるほど怖くなったのは、後にも先にも『シャイニング』だけ。偏執的なほどに密度の濃い文章でもって、恐怖をジワジワと高めてくれた。 本書はその続編。  前作の主人公だったダニー... 【続きを読む】
天竺堂の本棚

練られたガイド本 学問への興味喚起 『読まずに死ねない哲学名著50冊』

名著とされる哲学関係の書籍50冊を、平易に解説した本。  要点が簡潔にまとめられてるほか、後世への影響や、思想史における位置付け、現代の価値観とのズレなどにも目配りが効いており、よく練り込まれてる印象... 【続きを読む】
施設長の学び!

生徒を呼び捨てにする先生

ウチの施設では、中高生らのインターンシップを受け入れています。 福祉の仕事に興味を持っている生徒もいれば、たまたま割り当てられただけという生徒も。いずれにせよ、受け入れる側としては、この機会に良い刺激... 【続きを読む】
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ビジネス

経営学者の人生相談 示唆に富む回答 『好きなようにしてください』

ビジネスパーソンらの悩みに経営学者が回答してる、ちょっとユニークな人生相談本。 毎回飛び出す決めゼリフ「好きなようにしてください」がタイトルになってる。  転職や起業などの重大な岐路に立った時、私たち... 【続きを読む】
マンガ

盲目のスーパーヒーロー ホロ苦い新人時代 『デアデビル:イエロー』

「アメコミ界の座頭市」とも言うべき盲目のスーパーヒーロー、その“デビュー”当時の活躍を描いたコミック。  亡き恋人へつづる手紙というスタイルで、主人公マット・マードックが、社会人1年目の若き日々を回想... 【続きを読む】
天竺堂の本棚

スプツニ子!の自伝 悩みもがいた青春時代 『はみだす力』

スプツニ子!による自伝的な人生指南本。  幼少期から型破りだった自分自身を持て余し、悩みもがきながら、アーティストとしての地歩を固めてきた半生。 その過程でつかみ取った、確信や自負、覚悟などが明快にづ... 【続きを読む】
天竺堂の本棚

昭和テイストな怪人が 虚実入り交じるミステリ 『死仮面』

折原一の奇妙なミステリ。  急死した夫の謎を探る、妻の物語。少年失踪事件に巻き込まれる、中学生の物語。…ふたつの物語が交互に語られる。  読んでいくうちに、急死した夫が書き残した小説が“中学生の物語”... 【続きを読む】
施設長の学び!

“瞬間の気持ち”を信じる

「みんなの学校」という映画を観ました。大阪市にある公立「大空小学校」の日々を撮ったドキュメンタリーです。 全校を挙げて“不登校ゼロ”に取り組みつつ、障害のある児童も、家庭的な問題を抱える児童も、みんな... 【続きを読む】
天竺堂の本棚

宇宙規模のドンパチが 拡がる大風呂敷 『天冥の標9 ヒトであるヒトとないヒトと』(1・2)

小川一水の大河SFシリーズ第9部。  再び前進し始めた物語が、クライマックスへと盛り上がっていく。 明らかになった“真相”は、それなりに衝撃的ではあったけど、小さなスケールにまとまってしまいそうな予感... 【続きを読む】
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