施設長の学び!

“障害者に見えない”つらさ

福祉専門職の実習生たちが、ウチの施設での実習初期、そろって口にする疑問があります。 「利用者のAさんは、どこに障害があるのですか?」 裏を返せば「Aさんは健常者にしか見えない」ということです。 物言い... 【続きを読む】
天竺堂の本棚

第二次外惑星動乱 過酷な消耗戦へ 『工作艦間宮の戦争』

谷甲州によるSF「航空宇宙軍史」の新シリーズ2作目。 第二次外惑星動乱の勃発までを描いた『コロンビア・ゼロ』の続編。 秘密裏に技術革新を進めてた外惑星連合の新造艦が、航空宇宙軍の根拠地への奇襲攻撃を成... 【続きを読む】
天竺堂の本棚

汚染された近未来 鋭い文明批判 『錆びた太陽』

恩田陸の近未来SF。 舞台となる日本は、原発事故によって国土の2割が居住不能になり、ゾンビみたいな連中が徘徊してる。 広大な汚染区域を監視するアンドロイドたちの前に、国税庁から派遣されてきたという元気... 【続きを読む】
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天竺堂の本棚

スーパーヒロイン 度外れた活躍 『ミレニアム5 復讐の炎を吐く女』(上・下)

人気シリーズも第5部を数えると、リスベットのスーパーヒロインぶりが度外れてきてるカンジ。 ハッキングの技量はチートの域。殴り合いにも滅法強く、洞察力もズバ抜けてる。つーか、ズバ抜けすぎて、もはや“名探... 【続きを読む】
ノンフィクション

団地の小学校覆う 全体主義の影 『滝山コミューン 一九七四』

政治思想史の研究者が、子供時代のつらい記憶と向き合った、異色のノンフィクション。 1970年代。首都圏郊外のマンモス団地に住む、公立小学校の児童だった著者は、赴任してきた若手教師が持ち込んだ教育手法に... 【続きを読む】
施設長の学び!

変えられるのは生育歴

障害者への支援について、個々人の知見に基いた“理論”を、しばしば耳にします。 エビデンスの裏付けはないにせよ、支援者らが経験を重ねてきた上での意見であれば、傾聴に値するものも少なくありません。 先日聴... 【続きを読む】
天竺堂の本棚

理論や知見の蓄積 醍醐味に触れる40章 『若い読者のための経済学史』

経済学が積み重ねてきた理論や知見が、平明に説かれた好著。 古代から現代までの世界史に沿って、時系列的・体系的に解説。 40章が「神の経済」「創造的破壊」「野獣化する銀行家」などと題してコンパクトにまと... 【続きを読む】
天竺堂の本棚

奇妙で異様で不気味で 余韻ある16篇 『不思議の森のアリス』

リチャード・バートン・マシスンの短編集。 “ホラー”とか“ダーク・ファンタジー”に当たるらしい、奇妙で異様で不気味で、何とも独特な16編。 玉石混交っぽいけど、“玉”に相当する方は、“石”を補って余り... 【続きを読む】
ノンフィクション

天才か?礎か? 迫られる藝大生たち  『最後の秘境 東京藝大』

東京藝術大学についてのルポルタージュ。 著者は作家で、妻が現役の藝大生であることが、執筆の動機になったそうな。 学内のさまざまな学部を見て回りながら、“学業”に励んでる学生たちにインタビュー。 奇妙と... 【続きを読む】
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