天竺堂の本棚

ユニークな視点や枠組み 言語化も巧みな評論集 『街場の憂国論』

内田樹の評論集。 日本が抱える諸問題を、ユニークな視点や枠組みで捉える。グローバル化やリバタリアンには批判的。 農業でも何でも国際競争力をつけるために生産性を上げようとすれば、人件費の削減は避けられな... 【続きを読む】
天竺堂の本棚

読み込める魅力 祝祭日にちなむ短編集 『ジーン・ウルフの記念日の本』

アメリカの祝祭日にちなんで編まれた18の短編集。 いささか奇妙な物語が“前景”にあって、同時に“後景”では重要な何かが進行してる…というウルフならではの話が多いんだけど、本書は比較的読みやすい部類かも... 【続きを読む】
天竺堂の本棚

ミステリ作家の機知 学生との問答集 『臨機応答・変問自在』

ミステリ作家の森博嗣による、ユニークな問答集。 名古屋大工学部の助教授だったころ、授業の一環として学生たちから質問を募り、これらにいちいち回答してたそうな。 その中から、読み物として楽しめる問答を抜き... 【続きを読む】
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施設長の学び!

書籍『ソーシャルロールバロリゼーション入門』

現代の福祉において、基盤とされる考え方のひとつ「ノーマライゼーション」。おおむね「障害のある人でも地域で普通に暮らせるよう、環境整備を進めること」を指すようです。 しかし、北欧発のノーマライゼーション... 【続きを読む】
その他

陰々滅々の絵本 奇妙な安らぎが 『おぞましい二人』

しばしば起きる幼児虐待の事件。 詳細を知ると心が潰れそうになるし、報道の見出しが目に入るだけでも不快になる。 なのに、2児の親である自分の中には、虐待をしでかした連中に通じるものが、確かにある。事件の... 【続きを読む】
天竺堂の本棚

旧ソ連の暗黒史に重なる 舞踏教師の生涯 『オリガ・モリソヴナの反語法』

米原万里の長編小説。 著者がモデルと思われる日本人女性が、少女時代を過ごしたプラハのソビエト学校で出会った舞踊教師の消息をたずね、民主化後のモスクワをさまよう。ミステリ仕立ての物語。 教師が歩いた波乱... 【続きを読む】
天竺堂の本棚

時代を、社会を、自分を語る書評 『打ちのめされるようなすごい本』

米原万里の書評集。 前半が週刊誌の連載コラム、後半は新聞や雑誌への寄稿文。 ロシア語の同時通訳で活躍した著者だけに、旧ソ連や東欧に関するノンフィクションを数多く紹介。知らない本ばかりなので、かえって新... 【続きを読む】
マンガ

ヒーロー誕生譚 ハードボイルドな傑作 『デアデビル:マン・ウィズアウト・フィアー』

アメリカンコミックのスーパーヒーロー「デアデビル」のオリジン(誕生秘話)。 デアデビルの“正体”は、ニューヨークで働く弁護士のマット・マードック。 盲目だけど、他の感覚がレーダーみたいに鋭敏。ボクシン... 【続きを読む】
施設長の学び!

支援を高度化させる存在

社会福祉士の職務のひとつに、社会資源の把握があります。 定義はさまざまですが、おおむね「ニーズの充足や問題の解決に活用される、各種の制度や機関、施設、グループ、個人など」を指します。 先日、ある研修会... 【続きを読む】
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