天竺堂の本棚

自由? 寂しそう? 感想に変化が 『羊をめぐる冒険』(上・下)

20年以上ぶりに再読。 以前はフツーに読み飛ばしてた箇所に、ふと目が留まったり、共感したり、違和感を覚えたりして、そこが面白い。自分が年を取ったせいかも。  不可解な出来事にほんろうされる主人公は、そ... 【続きを読む】
施設長の学び!

プロ意識は必要だけど…

以前にも書きましたが、福祉業界ではしばしば感情労働が要求されます。 自分の感情を抑え、サービスに従事しなければならない場合が、少なからずあるのです。  職員も人間ですから、支援対象の言動にストレスを覚... 【続きを読む】
天竺堂の本棚

“必然”の連鎖? 人類史の流れ 『銃・病原菌・鉄』(上・下)

日本に生まれ、某県某市で暮らしてる私。 民主主義とか科学技術とか、文明の便益をそれなりに享受できてる。一方で、便益が享受できてない国家・地域もたくさんある。 この事実は、私自身の才能や努力とも、日本人... 【続きを読む】
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マンガ

首肯するやら 膝を叩くやら 『バーナード嬢曰く。』(5)

読書好きあるあるネタの室内劇マンガも、もう5巻。 なのに、グダグダに陥ることなく、面白さのレベルを維持。むしろ向上してるかも。  「もう/少しだけ/下巻を求められる喜びに/浸らせてください」「ぜひ…/... 【続きを読む】
天竺堂の本棚

殺し屋たちの乱闘 奇妙な爽快感 『グラスホッパー』

伊坂幸太郎のピカレスク・ロマン。 個性的な殺し屋たちが、三つ巴、四つ巴になって命を取り合う話。  客観的には、殺伐として陰惨。 なんだけど、独特のドライな雰囲気や、重苦しくならないオフビートなノリ、事... 【続きを読む】
天竺堂の本棚

伝奇活劇で描く 原始儒家の姿 『陋巷に在り』(1~13)

酒見賢一の大長編、全13巻。 古代中国の春秋時代、儒教の始祖・孔子の弟子とされる顔回を主人公に据えた、伝奇テイストの物語。  魯国の下町にあるあばら家に暮らし、いつも市中をブラブラしてたという顔回は、... 【続きを読む】
天竺堂の本棚

アジア的猥雑さ 中国の近未来SF 『荒潮』

中国人作家による近未来SF。  中国南東部にある、国内外から電子機器の廃棄物が集積する半島、通称「シリコン島」。貧民や出稼ぎ労働者らがゴミ処理作業に従事させられ、その利権をマフィアみたいな血族3家が奪... 【続きを読む】
天竺堂の本棚

ヒロイン健全化? ダークスーツ姿に 『ミレニアム6 死すべき女』(上・下)

故スティーグ・ラーソンの3部作を引き継いだ、ダヴィド・ラーゲルクランツによる3部作の完結編。  スーパーヒロインのリスベット・サランデルと、妹にして宿敵でもあるカミラとの暗闘に、あるホームレスの死によ... 【続きを読む】
施設長の学び!

“突然”をなくそうとする努力

「支援の現場から“突然”をなくしましょう」  私は先日、そのような提言を受けました。 職員研修に招いた、発達障害者支援センターのスタッフAさんの言葉です。  突然、利用者Bさんが問題行動を起こした…。... 【続きを読む】
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