天竺堂の本棚小説

些細だけど奇妙な 読ませる7編 『私たち異者は』

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『私たち異者は』

 スティーブン・ミルハウザーの短編集。全7編。

 個人的には最初の2編が良かった。
 1話目「平手打ち」は、閑静な街に男が出没し、老若男女へ無差別にビンタを喰らわせるという話。この不条理な事件に、いろんな反応を見せる住民たちが興味深い。
 2話目「白い手袋」では、主人公(高校生)の彼女が、怪我だか病気だかで、白い手袋を着けるようになる。妙に不自然な手袋、その中がどうなってるのか、主人公は気になって仕方がない。

 内容は些細だったりするものの、凝った描写が積み重なって、何とも読ませる物語に。
 どれもテイストは異なるけど、7編それぞれに面白い♪

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