エッセイ

山鉾からレシピまで 魅せる細密イラスト 『河童のスケッチブック』

妹尾河童のエッセイ集。 著者を取り巻く雑多なモノゴトが、モノクロの緻密なペン画とともに紹介されている。読み応えも見応えも充分。  読んだのは文庫本なんだけど、上下に開いて読ませる、凝った作り。 祇園祭... 【続きを読む】
天竺堂の本棚

認識の極致へ 刺激的な思索 『ウィトゲンシュタイン 言語の限界』

天才哲学者の生涯や業績について、言語哲学・分析哲学の専門家が紹介してる本。  言語の限界、認識の極致を見極めようとしたウィトゲンシュタインの思索。 それはもちろん刺激的なんだけど、当人の生き方も、負け... 【続きを読む】
天竺堂の本棚

自分で考える大切さ力説 『思考力』

著者は『思考の整理学』などで知られる、英文学者の外山滋比古。  知識の詰め込みではなく、自分で考えることの大切さを力説してる。そこは納得できるし、考える力の育て方など、おおむね有益なことが書いてあると... 【続きを読む】
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エッセイ

西欧と向き合う 若き日本人 『ヨーロッパ退屈日記』

マルチな才人だった伊丹十三の、若き日のエッセイ集。 俳優として洋画『北京の55日』に出演した時の、ヨーロッパでの滞在生活を記してる。  内容にも文章にも、独特のクセがある。 ウンチクとキザとコダワリと... 【続きを読む】
施設長の学び!

語る経験、聴いてもらう経験

「言語化」の訓練を行ないました。 漠然としたイメージや、とりとめのない思考などを、言葉で表現できるようになることが狙い。  社会福祉士会の研修でのワークでした。 参加者は2人1組になり、質問者と回答者... 【続きを読む】
施設長の学び!

ハシゴを生み出した熱意

「『高い場所に上がりたい』という熱意が、ハシゴという道具を生み出しました。私たちの身近にあるハシゴは、先人たちの熱意の結晶なのです」  研修で訪れた特別支援学校の、校長先生の言葉です。 先生は好んで“... 【続きを読む】
マンガ

哲学者や思想家をギャグマンガに『現代思想の遭難者たち』

近・現代に活躍した哲学者や思想家たちの業績などをネタにした、いしいひさいちのギャグマンガ。  ある程度の知識がないと何が面白いのか分からない、難解な4コママンガがあったりもする。 何とも高度で先鋭的。... 【続きを読む】
天竺堂の本棚

自由とは? 労働とは? 思考実験の世界 『所有せざる人々』

アーシュラ・K・ル=グウィンの長編SF。  舞台はふたつの惑星。 ひとつは、過酷な風土の中、アナーキストたちが相互扶助によって暮らす、惑星アナレス。もうひとつは、肥沃な自然に恵まれ、資本主義経済が栄え... 【続きを読む】
施設長の学び!

“地元”を“施設”に置き換えて

「ないものねだりをやめて/あるものさがし ~地域を元気にする地元学のすすめ~」と題する講演を聴きました。 講師の吉本哲郎氏は、熊本県水俣市の市職員として公害問題や地域活性化に取り組んできた人物。水俣病... 【続きを読む】
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