『純粋理性批判』を読み進めながら。重要に思える箇所や、自分なりに理解したことなどを、段落ごとに読書ノートへ書き込んでいきます。
ノートのページは、あらかじめ縦に4分割しています。
この4分割は、左から順に「段落番号」「内容への感想(ツッコミ)」「内容の抜き書きや要約」「別の書籍から得られた知見」に当てています。3番目の、抜き書きや要約を記入する欄が、最も広く取ってあります。
一連の手順はこうです。
まずは、文章を一段落読みます。理解がおぼつかなければ読み返し、書いてあることの把握に努めます。
次に、読書ノートに段落番号を記入し、把握できた事柄について書き込みます。矢印や囲み線なども使いますし、簡単な図解を描くこともあります。理解が難しく、内容を把握し切れなかった場合は、重要と思える箇所を抜き書きしておきます。
続いて、書いたものを読み返し、そこで思い浮かんだことがあれば、感想(ツッコミ)の欄にメモします。
別の書籍から得た知見を書き込むスペースは、この時点では空欄です。後日、他の書籍に当たって理解が進むなどした時などに、そのことを記録します。
読んでいた当時の気分に
読解はスローペースです。
進んでいる時でも3段落ほど。まったく読めない日もあります。
日常生活において趣味的に進めていく計画なので、できるだけ「無理しないように」「張り切りすぎないように」と意識しています。
これまで私は、難しい本に挑戦するたびに「張り切っていきなり何十ページも読み進み、理解できずに意欲が失われて挫折」とのパターンを繰り返してきました。その反省から、努めてセーブしているのです。
読書ノートのおかげで、スローペースながらも読書が続いているという実感があります。
何日も『純粋理性批判』を開けない時でも、読書ノートを見れば、読んでいた当時の気分に戻れます。理解できたこともできなかったことも、満足したことも困惑したことも、ワクワクしたこともイライラしたことも…それらがノートに詰まっていて、ブランクを埋めてくれるのです。
自分の感想を併記することが、この読書ノートの大きな利点になっているようです。
ゆっくりではありますが。
今のところ『純粋理性批判』の読書は着実に進んでいます。