天竺堂の本棚

声にならない苦しみ 耳傾ける調査 『世界の悲惨』(1)

フランスの社会学者・哲学者ブルデューが指揮し、市井の人びとに行なった聴き取り調査の本。 全3巻のうち、第1巻を読む。 本書のコンセプトは「社会は表立って表現されることのない苦しみであふれている、その声... 【続きを読む】
施設長の学び!

先天的障害と自己責任論

私の実弟はダウン症。染色体異常による疾患で、知的障害などを伴います。 これまで何度も言及してきたことです。 ダウン症は先天性であり、1000分の1程度の確率で発現するとされます。 可能性は誰にでもある... 【続きを読む】
天竺堂の本棚

濃厚キャラの存在感 物語に影響 『星系出雲の兵站 -遠征-』(1~5)

往年の時代劇大作『柳生一族の陰謀』に、烏丸少将という悪役が登場する。 演じてるのは成田三樹夫。徳川三代将軍をめぐる幕閣内の暗闘につけ込もうと策謀する、公家の役だった。 顔は白塗り、口調は「おじゃる」、... 【続きを読む】
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雑記あれこれ

『純粋理性批判』読解記(その1)思い立つ

ある日、ふと『純粋理性批判』を読んでみようと思い立ちました。 私は大の読書好き。 読書は最高の娯楽と思っています。ゲームやスポーツ、音楽、映画など、さまざまな娯楽がある中で、最も面白く、刺激的にして感... 【続きを読む】
ビジネス

社会に増殖する 無価値な業務 『ブルシット・ジョブ』

地面にスコップで深さ1メートルほどの穴を掘り、それを埋め戻すという作業を繰り返し、高い賃金がもらえるとしたら、やるだろうか……と自分に問うてみる。 バカバカしいことであっても、貧しさに苦しんでる状況だ... 【続きを読む】
天竺堂の本棚

謎の“商人” 富次郎の前に 『魂手形』

宮部みゆきのライフワーク的な伝奇シリーズ、その第7巻。 百物語の聴き手である富次郎は、聴き終えた物語にちなんだ絵を描くことを自分に課してる。 モチーフの選択が毎回、ナナメ上あたりにズレてるように思える... 【続きを読む】
施設長の学び!

工賃への戸惑い 抱えつつ

ウチの施設は、毎月10日が工賃支給日です。利用者さんたち1人ひとりに、前月分の工賃を渡しています。 各人の工賃額は、前月の作業時間に応じて決まります。作業時間が長ければ高額に、短ければ低額になります。... 【続きを読む】
エッセイ

勘頼りに飛び込み 飲食店での“冒険” 『面(ジャケ)食い』

久住昌之の食べ歩きエッセイ。 タイトルの「面(ジャケ)食い」とは、知らない土地で飲食店を訪ねる際、自分の勘だけを頼りに飛び込んでみること。レコードの「ジャケ買い」をもじった言葉らしい。 著者が全国各地... 【続きを読む】
施設長の学び!

“職場”と“居場所”の間で

私が勤める福祉作業所では、就労継続支援B型の事業を行なっています。 かよっている利用者さんは、一般就労を目指して作業に励む人から、施設利用に慣れることが目標という人まで、さまざまです。 ウチの施設は、... 【続きを読む】
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