天竺堂の本棚

悩みさまよう若侍 詩的な剣戟場面 『ブラッド・スクーパ』

若き侍・ゼンの彷徨を描く、『ヴォイド・シェイパ』に続くシリーズ2作目。 不老不死をもたらすという「竹の石」をめぐり、ゼンが盗賊団と対決する。 日本でありながら日本でないような、時代劇でありながら時代劇... 【続きを読む】
エッセイ

揺れ動く内面見せる 日記的な雑文集 『ナガオカケンメイの考え』

グラフィックデザイナーによる、2000年3月から2005年11月までの雑記集。 デザイン業界、デザイナーという仕事、プロとしての姿勢、会社経営、生き方…などなど。その時々に考えたり思ったりしたことがボ... 【続きを読む】
天竺堂の本棚

作家“収蔵”する図書館 ウルフの奇想炸裂 『書架の探偵』

ジーン・ウルフの奇想が炸裂してるSF。 小説家や詩人の複製人間たちが図書館に“蔵者”として収蔵され、ユーザーが面会したり借り出したりできる未来世界が舞台。 主人公はミステリ作家(故人)から複製された蔵... 【続きを読む】
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天竺堂の本棚

奇書めぐるミステリ 濃いキャラ続々 『女學生奇譚』

読んだ者が発狂したり、失踪してしまうという古書『女學生奇譚』。 どこかの屋敷に監禁されてたらしい女学生の手記(古書の内容)と、その謎を主人公のフリーライターが追っていく様子が、交互に物語られる。 不気... 【続きを読む】
施設長の学び!

書籍『妄信 相模原障害者殺傷事件』

今回は父親の話から始めます。 私の父は80歳(現時点)。2人の息子がおり、健常者であるこの私と、そしてダウン症の弟です。 大家族の長男に育ったせいか、社交的で世話好き。周りに推されて町内会長を務めたこ... 【続きを読む】
マンガ

異様集団での日常 マンガで紹介 『カルト村で生まれました。』

原始共産主義っぽいカルト集団が運営する“村”での実体験を紹介した、ユニークなマンガ。 書名のとおり、作者はカルト村で生まれ、高校時代まで過ごしたそうな。 カルト村の中では、“争いを生む”として、個人所... 【続きを読む】
ノンフィクション

根深い差別 実態あらわに 『妄信 相模原障害者殺傷事件』

2016年7月に起きた相模原障害者殺傷事件での、朝日新聞取材班による報道などがまとめられた本。 この凶行が社会にどんな影響を及ぼしたのか、何が浮き彫りになったのか、いろんな方面に取材してあって興味深い... 【続きを読む】
天竺堂の本棚

市井に棲む神々 新旧の争い 『アメリカン・ゴッズ(上・下)』

ニール・ゲイマンのファンタジー巨編。 舞台は現代アメリカ。 さまざまな民族・人種が集まるこの国には、世界各地から移民たちが連れてきた神々も存在してる。 ところが、信者の減少とか、科学や経済への信頼の高... 【続きを読む】
施設長の学び!

書籍『「普通がいい」という病』

拙サイトで最初に取り上げた書籍は『支援者が成長するための50の原則』でした。 知識や技術に先立って人間性の確立を求める言説への、強い共感は現在も変わりません。 『「普通がいい」という病』の著者は精神科... 【続きを読む】
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