天竺堂の本棚小説

友達同士のワチャワチャな旅行記 『ボートの三人男』

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『ボートの三人男』

 19世紀イギリスの青年3人と犬1匹が、手漕ぎボートに乗り込み、テムズ河を何日もかけてさかのぼる物語。
 しばしば“ユーモア小説”として紹介されたりする。

 河沿いの名所・旧跡のガイドとか、耽美的な記述がある一方、主人公が妄想をふくらませたり、手前勝手な世間話や法螺話が延々続くなど、やたらと脱線して話が進まない。
 良く言えばのんびりしていて能天気、悪く言うならうっとうしくてグダグダ。

 友達同士のワチャワチャな旅行記として読めば、それなりに楽しいぞ。
 発表当時はベストセラーになってボート遊びが流行したそうな。

 この新訳版に付いてる注釈によると、本書に登場するホテルなどの多くが現在も営業してる模様。
 イギリスという国の奥深さ(いろんな面で)がうかがえるような♪

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