天竺堂の本棚

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「ドット型王国」へ 縮みゆく社会 『未来の地図帳』

将来の日本について、ひとつの具体像を示してる本。 各種の統計データなどから導き出される必然として、もはや人口減少と東京一極集中は止められない。 これに対し、著者は「戦略的に縮む」と提言。 行政区の枠を... 【続きを読む】
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障害者の価値 伝え続ける意義 『なぜ人と人とは支え合うのか』

『こんな夜更けにバナナかよ』で知られるノンフィクション作家が、相模原障害者施設殺傷事件を経て、福祉の意義や障害者の価値などについて述べてる本。 世間には「障害者って、生きている価値があるんでしょうか?... 【続きを読む】
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英国版の令嬢戦隊? アベンジャーズ娘? 『メアリ・ジキルとマッド・サイエンティストの娘たち』

英ビクトリア朝のロンドンを舞台にした“スチームパンク”作品群のひとつ。 主人公はジキル博士の娘で、これにハイド氏の娘(つまり異母妹)と、モロー博士の娘、フランケンシュタイン博士の娘、ラパチーニ教授の娘... 【続きを読む】
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エッセイ

食の印象や感動 前向きに捉えたい 『おなかがすいたハラペコだ。』(1・2)

椎名誠の食エッセイ。正続2冊を一気読み。 世界各地に足を運び、あれこれ見聞きし、食べてきた著者だけに、話題豊富にしてネタどっさり。 のはずなのに、同じような話が頻出してる。 「高齢者の繰り言」とか意地... 【続きを読む】
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史強に嫁を見付けてほしい 『三体2 黒暗森林』(上・下)

話題のSF巨編、第2弾。 地球侵攻の壮大さとか、面壁者と破壁人の頭脳戦とか、未来社会の変わりようとか、宇宙社会学の興趣とか、読みどころがテンコ盛り。 ページをめくる手が止まりませんでした。 それはとも... 【続きを読む】
マンガ

業界の実際 芸人がマンガで紹介 『ゴミ清掃員の日常』

ゴミ回収・処理の舞台裏を描いたエッセイ風のマンガ。 著者は中堅(?)のお笑い芸人で、妻の出産に際して安定収入を確保すべく、副業でゴミ清掃員に。ホノボノとした素朴な作画は、妻の担当。 年齢制限がなかった... 【続きを読む】
エッセイ

弱さや惨めさ肯定 “後退”の啓発本 『あやうく一生懸命生きるところだった』

ユニークな自己啓発本。と言うか、むしろ“後退”を指向してるエッセイ。 著者は40代の韓国人男性。 3浪して難関美大に入学、兵役を経て30歳で卒業し、会社員とイラストレーターを兼業するも、どちらにもヤル... 【続きを読む】
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家庭人を目指す 凄腕の殺し屋 『AX』

伊坂幸太郎の連作短編集。 主人公は凄腕の殺し屋、通称「兜」。普段は平凡なサラリーマンとして、妻子と暮らしてる。 何故か兜は恐妻家で、妻の機嫌を損ねないよう、家庭では常に細心の注意を払ってる。深夜に帰宅... 【続きを読む】
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自由な社会にこそ 実はルールが必要 『友だち幻想』

人間関係から生じる悩みについて、社会学者が考察してる本。 個人への具体的アドバイスや、学校教育への提言などが書いてある。 興味深かったのは、“自由”とは何か、どんな状態が望ましいのかを説いてる箇所。 ... 【続きを読む】
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