天竺堂の本棚

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伝奇に仕立てた竹取物語 『かがやく月の宮』

宇月原晴明による、竹取物語の“異聞”。 竹取翁の屋敷にいるという謎の美姫が、朝廷を大混乱におとしいれる。その様子を、求婚した公達や帝の側から描く。 大唐帝国との外交問題や、著者お得意の“中近東から渡来... 【続きを読む】
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本は“墓” 読書は“墓参り” 『書楼弔堂 破暁』

京極夏彦の連作短編集。 明治中期の東京郊外に建つ、謎めいた書舗「弔堂」が舞台。 悩みや問題を抱えた顧客に、「どのような本をご所望ですか」との時代劇的キメ台詞が出て、“大切な一冊”が渡される。 江戸から... 【続きを読む】
エッセイ

私小説っぽい食べ歩きエッセイ 『悶々ホルモン』

ホルモン食べ歩きのグルメエッセイ。 なんだけど、20代後半の独身女性フリーライターの私小説っぽい側面があり、そこが本書の特色かも。 著者のホルモン好きは有名らしく、東海林さだおのエッセイにも登場してる... 【続きを読む】
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全国最低の自殺率 海部町の秘密 『生き心地の良い町』

慶応大学の院生が“自殺予防因子”の研究をまとめた本。 研究対象となったのは、自殺率が全国でも極めて低いという、徳島県の海沿いにある海部町(現・海陽町)。4年かけて調査や解析を行なったそうな。 結果、自... 【続きを読む】
マンガ

“好き”を楽しみ極めつくす芸人 『ネイチャージモン』(1~9)

お笑いグループ「ダチョウ倶楽部」メンバー・寺門ジモンの、驚くべき“生態”を描いた、セミドキュメンタリー的なマンガ。 独自の過激なトレーニングを30年以上も続けており、肉料理とオオクワガタをこよなく愛し... 【続きを読む】
マンガ

人類の滅亡か? 個人の犠牲か? 『ぼくらの』(1~11)

15人の中学生たちが、謎の超巨大ロボットを順番に操縦し、地球の敵と戦わなければならなくなる。 敵を倒さないと地球は滅亡してしまう。敵を倒して地球を救っても自分の命は燃え尽きるという、何とも理不尽なルー... 【続きを読む】
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臨死体験めぐるスリリングな物語 『航路』(上・下)

コニー・ウィリスSF大作。上下巻。 臨死体験を擬似的に起こせる物質が発見され、認知心理学者と神経内科医のチームが、この物質をボランティア被験者たちへ投与し、聴き取り調査を始める。 ところが、アクシデン... 【続きを読む】
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迫る大災害 価値観や思い交錯 『深紅の碑文』(上・下)

SF大作『華竜の宮』の続編。 目前に迫ってる、地球規模の大災害。 人類存続のために奔走する者、個人の信念や意地をつらぬこうとする者、星間宇宙船に思いを託す者…それぞれの立場や価値観が交錯し、衝突する。... 【続きを読む】
ノンフィクション

天才同士が激突 物理学者たちのドラマ 『量子革命』

量子論をめぐる物理学者たちの人間群像。 未来は物理法則で予測可能と説いた、アルベルト・アインシュタイン。 未来は確率によらなければ分からないと主張した、ニールス・ボーア。 異なる信念を持った天才同士が... 【続きを読む】
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