小説

天竺堂の本棚

ブラックな笑いが 限界集落舞台の短編集 『四人組がいた。』

高村薫のオムニバス短編集。 山奥にある限界集落が舞台。 主な登場人物は、地元地域の自治体合併で消えた村の元村長と元助役、野菜売りのオバさん、そして郵便局長。老境に差しかかってる4人組。 小さな郵便局で... 【続きを読む】
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非日常が混入 奇妙な味わいの短編集 『月の部屋で会いましょう』

奇妙な味わいのSF短編集。 出てくるのは、頭髪を分け入った先に現れるジャングルとか、猫を延々とキャッチボールする仕事とか、オムツの中に小鳥やネズミをヒリ出す赤ん坊とか、シュールなモノゴトばかり。 それ... 【続きを読む】
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世界史のスーパースター ドラマチックな武勇伝 『ユリウス・カエサル ルビコン以前』(上・中・下)

西洋古代史のスーパースター、ユリウス・カエサルの活躍をつづったパート。紀元前100年ごろ。 若いころは、モテモテのプレイボーイにして、巨額の借金を背負ってしまったりもするゴーカイさんだったらしい。 元... 【続きを読む】
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少年探偵団の前に“神様”登場 『さよなら神様』

麻耶雄嵩の連作ミステリ。 殺人事件の謎に挑む少年探偵団の話。なんだけど、そこに“神様”が絡んでくるところがミソ。 神様は普通の小学生の姿をしてる。退屈を紛らわせるため、あえて人間世界で暮らしてるそうな... 【続きを読む】
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新宿さまよう“狩人” 渋いヒーロー像 『雨の狩人』

大沢在昌の刑事モノ。新聞連載だったらしい。 新宿署では生活安全課の鮫島が有名だけど、本書の主人公は組織暴力対策課の一匹狼・佐江。 こっちの“狩人シリーズ”も人気がある模様。 新宿の土地開発に絡む、広域... 【続きを読む】
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都市国家から世界国家へ成長 『勝者の混迷』(上・下)

カルタゴを破って地中海世界の覇者となったローマの、国の在り方が変わっていく話。紀元前2世紀半ばごろ。 ローマ市民権の不平等から起きた反乱「同盟者戦役」を経て、同盟諸国も市民権が取得できるようになり、都... 【続きを読む】
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名将と智将が激突 軍記モノとして面白い 『ローマ人の物語:ハンニバル戦記』(上・中・下)

紀元前3世紀、イタリア半島の新興国ローマと、北アフリカの大国カルタゴが激突した「ポエニ戦役」の話。 シチリア島の支配をめぐって第一次ポエニ戦役が勃発。これはローマに有利な講和が成立し、カルタゴは西地中... 【続きを読む】
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緻密なミステリ どんでん返しに驚嘆 『秘密』(上・下)

ケイト・モートンの長編ミステリ。 主人公は少女時代、片田舎の実家で暮らしてたころ、不審な男を母親が刺殺する場面を偶然目撃してしまう。 長じて国民的大女優となった主人公は、死の床にある母親を前に、うやむ... 【続きを読む】
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「ダイバーシティ」で国力増大へ 『ローマ人の物語:ローマは一日にして成らず』(上・下)

塩野七生の歴史文学(主観や想像が多いことなどから、歴史書ではないらしい)。 文庫版全43巻の1、2巻。紀元前753年のローマ建国と、7代続いた王政、その後の共和制まで。 弱小国家だったローマは、周辺の... 【続きを読む】
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