ノンフィクション 本と文化を担う 山奥の行商人たち 『モンテレッジォ 小さな村の旅する本屋の物語』 イタリア在住の日本人ジャーナリストによるノンフィクション。 トスカーナ州の山奥にある「モンテレッジオ」は、本の行商人たちの村だった。…という話を、ベネツィアの古書店で小耳にはさんだ著者。 実際にモンテ... 【続きを読む】 2019.02.04 ノンフィクション天竺堂の本棚
天竺堂の本棚 小さな本屋の人間模様 ジンセイの妙味 『燃えよ、あんず』 タイトルから想像したのは、あんずという名の元気な主人公が、逆境や挫折を乗り越えてシアワセになるという、NHKのドラマっぽい物語。「燃えよドラゴン」ネタが少々入ってたりして。 実際には、室生犀星の詩から... 【続きを読む】 2019.01.27 天竺堂の本棚小説
マンガ 吃音の主人公 さいなむ感情伝わる 『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』 押見修造のマンガ。 主人公・大島志乃は吃音(作中での言及はない)に悩む高校生。 しゃべろうとすると発話がおかしくなり、焦るほどに何も言えなくなってしまう。教師やクラスメイトらは、志乃のつらさを理解でき... 【続きを読む】 2019.01.16 マンガ天竺堂の本棚
ノンフィクション 弔いたがる人々 “慈悲”の実際 『ペットと葬式』 近年メジャー化しつつある“ペット葬”などについて取材した本。 著者は新聞記者や雑誌編集者を経て、実家の寺(浄土宗)を継ぐため仏門に入ったという人物。 現代ではペットの地位が“家族の一員”に昇格し、人間... 【続きを読む】 2019.01.13 ノンフィクション天竺堂の本棚
天竺堂の本棚 荘厳にしてドロドロ 濃密なSF大作 『零號琴』 飛浩隆のSF大作。 謎の知性体「行ってしまった人たち」が残した文明遺産のおかげで、人類が外宇宙へ進出してる未来世界が舞台。 惑星・美縟に埋もれてた超巨大楽器・美玉鐘が復元され、開府500年の記念祭で鳴... 【続きを読む】 2019.01.08 天竺堂の本棚小説
天竺堂の本棚 古代中国の英傑 殷周革命果たす呂尚 『太公望』(上・中・下) 古代中国で殷周革命を果たしたとされる、呂尚を主人公に据えた歴史小説。 遊牧民の少年・望(後の呂尚)は、一族を商(殷)王家に滅ぼされたことから、生き残った子供たちと復讐を決意。長じて望はレジスタンスを組... 【続きを読む】 2018.12.22 天竺堂の本棚小説
天竺堂の本棚 気付かされる 「腑に落ちたい」私たち 『カササギ殺人事件』(上・下) 図書館で借りた本だったか、古本屋で買った本だったか。カバーの折返し部分に載ってる登場人物リストに「こいつが犯人」と落書きされてるのが目に入り、ゲンナリさせられたことがある私。 本書では、主人公がミステ... 【続きを読む】 2018.12.06 天竺堂の本棚小説
エッセイ 沿線ウロウロ ユルい“散歩”紀行 『ニッポン線路つたい歩き』 久住昌之の紀行エッセイ集。旅行雑誌に連載されたものらしい。 全国各地のローカル路線を訪れ、駅に降り立って、線路沿いをテクテクと歩く。“旅”ではなく“散歩”に近い、何ともユルい企画。 食堂で腹ごしらえを... 【続きを読む】 2018.11.19 エッセイ天竺堂の本棚
天竺堂の本棚 中国の戦国時代 伝説的武将の一代記 『楽毅』(1~4) 古代中国の戦国時代、燕の武将として活躍した楽毅の一代記。 漢の高祖(劉邦)も、蜀の諸葛亮も、楽毅をリスペクトしてたという、武人としてはスーパースター級。原泰久のマンガ『キングダム』でもレジェンド扱いだ... 【続きを読む】 2018.11.14 天竺堂の本棚小説