天竺堂の本棚 呪術的に描かれる古代中国の“礼” 『周公旦』 メールなどで何らかの交渉をする際、丁寧で謙虚な文章を心がけていれば、そう無下に扱われはしない。直接対面するなら、身だしなみを整え、相手を尊重する態度で臨めば、少なくとも剣呑な事態は避けられるだろう。 ... 【続きを読む】 2024.01.15 天竺堂の本棚小説
天竺堂の本棚 恐竜と蟻が築いた文明社会?! 『白亜紀往事』 劉慈欣の中編SF。 6500万年前の白亜紀に、恐竜と蟻が共生して高度な文明社会を築いてたという、何ともブッ飛んでる年代記です。 デカすぎて不器用な恐竜たちと、個々の創造性に欠ける蟻たち。互いの欠点を補... 【続きを読む】 2023.12.14 天竺堂の本棚小説
ノンフィクション 草の根的なセーフティーネット 『「山奥ニート」やってます。』 山奥で共同生活するニートの集団「山奥ニート」の実態が分かるノンフィクション。 和歌山県の山中には、全国から集まったニートたち15人が、小学校だった木造校舎で暮らす限界集落がある。 農家の手伝いなどで日... 【続きを読む】 2023.11.21 ノンフィクション天竺堂の本棚
ノンフィクション シアワセ達人の事例集 『人間国宝という生き方』 日本を代表するほどに価値ある物が「国宝」で、そんな宝物を生み出せる人びとが重要無形文化財保持者「人間国宝」。 国宝はそれだけで完結してる。片や人間国宝は、将来的にも高価値な物を生み出せる可能性があるし... 【続きを読む】 2023.11.05 ノンフィクション天竺堂の本棚
天竺堂の本棚 友達同士のワチャワチャな旅行記 『ボートの三人男』 19世紀イギリスの青年3人と犬1匹が、手漕ぎボートに乗り込み、テムズ河を何日もかけてさかのぼる物語。 しばしば“ユーモア小説”として紹介されたりする。 河沿いの名所・旧跡のガイドとか、耽美的な記述があ... 【続きを読む】 2023.10.17 天竺堂の本棚小説
天竺堂の本棚 予想外の展開に「そっちかよ!」 『異常(アノマリー)』 仏人作家による、ジャンル横断的な群像劇。 フランスからアメリカへ向かう旅客機が、大西洋上空で嵐に遭い、乗客や乗務員に“異常”な現象が降りかかるという話。 この“異常”によって人生が大きく変化することに... 【続きを読む】 2023.09.05 天竺堂の本棚小説
天竺堂の本棚 数奇な運命に翻弄されまくる一族 『百年の孤独』 母方の祖父は102歳で亡くなった。 その祖父の葬儀の真っ最中に、私の息子が生まれた。 私は産院にいたので、葬儀の様子は知らないが、祖父の曾孫が誕生したと葬祭場でアナウンスがあったそうだ。 祖父と曾孫は... 【続きを読む】 2023.08.08 天竺堂の本棚小説
エッセイ 個性豊かな22書店を紹介 『本屋、ひらく』 地域の古本市に出店したり、職場のカフェで古本を販売したりしてるので、本を売ることの楽しさは実体験として知っている。 なので、「本屋を開きたい」という人の気持ちも分かる。 本書では、個人で営む全国の22... 【続きを読む】 2023.07.20 エッセイ天竺堂の本棚
天竺堂の本棚 どっぷり浸れる 濃密な物語世界 『サラゴサ手稿』(上・中・下) 中世スペインの山中を旅する青年騎士が、いろんな人びとに出会い、いろんな話を聴かされる、61日間の物語。 出てくるのは、謎めいたイスラム教徒の美人姉妹や、神秘を探求するカバラ学者、元貴族というジプシー族... 【続きを読む】 2023.05.27 天竺堂の本棚小説