知識・教養

天竺堂の本棚

鼓舞する言葉 危うい良薬? 『自己信頼』

アメリカの思想家、ラルフ・ウォルドー・エマソンの本。  読者を鼓舞し、背中を押してくれるような言葉の数々が、心に染み入ります。ちょっと過激なところもあるけれど。  自分がちっぽけで無力に思え、どうにも... 【続きを読む】
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50年分を網羅 痛快な文芸評論 『日本の同時代小説』

斎藤美奈子による、現代日本の文芸評論。 1960~2010年の純文学を中心に、SFやミステリ、ケータイ小説まで、幅広く網羅。  年代ごとの社会情勢や出来事に絡んで、その時に話題となった文芸作品が列挙さ... 【続きを読む】
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深くて薄っぺらい 私たちの物欲 『宝石 欲望と錯覚の世界史』

宝石とニンゲンの関係を、さまざまな切り口から語ってる本。 著者は宝飾業界での豊富なキャリアを持ちながら、古代史や物理学の研究者でもあるらしい。  宝石に魅入られた王侯貴族たちが歴史を動かしてきた話とか... 【続きを読む】
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儀礼も儀式も解体 シビアな説得力 『脱常識の社会学』

約束や宗教や政治や犯罪や結婚などなど、私たちが日常的に関与してるさまざまなモノゴトについての“常識”を、社会学でもってバラバラに解体してみせる本。  例えば宗教。 神社で柏手を打つとか、教会で十字を切... 【続きを読む】
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“占い”にして“哲学” 人生の様相を解釈 『易経』(陽の巻・陰の巻)

易経は古代中国「四書五経」のひとつ。  邦訳や解説書などを何冊か読んで、“占いの書”であり“哲学の書”でもあるらしいと分かった。 後者をふくらませたのが本書。小中学生向けに平易に、でも結構しっかりと書... 【続きを読む】
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労働賛美の道徳を批判 ラッセルの随筆集 『怠惰への讃歌』

バートランド・ラッセルの随筆集。 書かれたのは1928~1932年だけど、今読んでもなかなかに刺激的。特に労働についての記述が興味深い。  著者は「幸福と繁栄に到る道は、組織的に仕事を減らしていくにあ... 【続きを読む】
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理論や知見の蓄積 醍醐味に触れる40章 『若い読者のための経済学史』

経済学が積み重ねてきた理論や知見が、平明に説かれた好著。  古代から現代までの世界史に沿って、時系列的・体系的に解説。 40章が「神の経済」「創造的破壊」「野獣化する銀行家」などと題してコンパクトにま... 【続きを読む】
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社会の課題や問題 平易に解説 『大人のための社会科』

社会科学系の研究者4人が、日本社会の現在と将来を見通す“材料”を、オトナ向けの教科書として提示してる本。  分野横断的な広い視座や、平易な記述が特徴。  この国では“勤労”が重視されてきたために、現役... 【続きを読む】
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社会の変化受け 家庭では絶滅か 『残念和食にもワケがある』

家庭の食事を20年にわたって調査してきた著者が、和食の現状を克明にリポート。  白ご飯は「味が無い」と敬遠、好物だけをガッツリ食べたがり、“一汁三菜”や“さしすせそ”の意味を知らない。食卓からは箸が消... 【続きを読む】
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