ノンフィクション賛美によって正当化される“無謀” 『不死身の特攻兵』 劇作家の鴻上尚史によるルポルタージュ。 第二次大戦末期、日本陸軍の特攻兵として爆撃機で9回出撃し、生還したパイロットがいた。 そのことに興味を抱いてた著者が、当人が存命と知って所在... 【続きを読む】2018.04.19ノンフィクション天竺堂の本棚
ノンフィクション政治への無関心を嘆く前に 『黙殺 報じられない“無頼系独立候補”たちの戦い』 選挙において「泡沫候補」と揶揄される人びとに密着した、ユニークなルポルタージュ。 著者は「無頼派独立候補」との呼称を用い、ジャーナリストとして一定の距離を保ちながらも、個々の人柄や... 【続きを読む】2018.01.02ノンフィクション天竺堂の本棚
ノンフィクション精神科病院廃絶法の立役者 『精神病院のない社会をめざして バザーリア伝』 精神科医フランコ・バザーリアの評伝。 1978年、イタリアにおいて世界初の精神科病院廃絶法「180号法」を成立させた、その立役者として有名な人物。 監獄さながらの劣悪な施設に隔離・... 【続きを読む】2017.12.23ノンフィクション天竺堂の本棚
ノンフィクション根深い差別 実態あらわに 『妄信 相模原障害者殺傷事件』 2016年7月に起きた相模原障害者殺傷事件での、朝日新聞取材班による報道などがまとめられた本。 この凶行が社会にどんな影響を及ぼしたのか、何が浮き彫りになったのか、いろんな方面に取材してあ... 【続きを読む】2017.07.23ノンフィクション天竺堂の本棚
ノンフィクション読書の体験 語り合う囚人たち 『プリズン・ブック・クラブ』 カナダの刑務所で行なわれてる囚人たちの読書会に、女性ジャーナリストがボランティアとして加わった、1年間の記録。 いくつか面白い読みどころがある。 まず、ユニークなブックガイ... 【続きを読む】2017.06.26ノンフィクション天竺堂の本棚
ノンフィクション全国8施設の事例 利点や意義を紹介 『世代間交流施設の挑戦』 高齢者と児童の交流を進めてる福祉施設の事例集。 ひとつの建物に特養と保育園が同居してる例や、保育園児たちが近隣の福祉施設を訪問してる例など、多様な8施設を紹介。 世代間の触れ合いが... 【続きを読む】2016.11.22ノンフィクション天竺堂の本棚
ノンフィクション驚くべき症例 脳神経科医が紹介 『火星の人類学者』 脳神経科医がユニークな症例を紹介してる本。 盲目が治ったために“視覚”に悩まされることになった人、有能な外科医なのにトゥレット症候群(奇矯な言動が頻発してしまう障害)という人、幼少... 【続きを読む】2016.08.02ノンフィクション天竺堂の本棚
ノンフィクション三十代・四十代の自死 孤立させられる社会 『助けてと言えない』 「自分の力だけではもう生きていけません。どうか私を助けて下さい」と他人へ頭を下げるためには、“自立できない自分”とか“誰かに依存する自分”を認めなきゃならない。 簡単にできそうだけ... 【続きを読む】2016.07.25ノンフィクション天竺堂の本棚
ノンフィクション若者むしばむ “滅私奉公”風土や奨学金 『ブラック企業と奨学金問題』 若年層をむしばむ社会問題の実際が分かる本。 多重債務者を支援する団体が開いたシンポジウムでの、専門家たちの発言をまとめたもの。 長時間労働などの違法を強要するブラック企業でも、若者... 【続きを読む】2016.05.10ノンフィクション天竺堂の本棚