天竺堂の本棚

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凄腕の主人公 飄々とした魅力 『用心棒』

主人公のジョーは、ニューヨークにあるストリップクラブの用心棒。 痩せぎすで、ややムサい風貌。胸に「SECURITY」とプリントされたTシャツを着てる。ハーバード大学を中退し、陸軍特殊部隊で活躍してたと... 【続きを読む】
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遠未来の植民惑星に“仏陀”出現 『光の王』

ロジャー・ゼラズニイの代表作とされる、名高いSF。 遠未来の植民惑星が舞台。 その星では、ヒンズー教の神々を民衆が崇める、古代インドっぽい世界が実現してる。 最初の植民者たちが、未来の科学技術を駆使し... 【続きを読む】
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閉塞感や諦念 ブッ飛ぶ最終章 『橋を渡る』

ネットや新聞、テレビなどで、私たちは日々、世界中のさまざまな出来事を知る。報じられるのは、戦争やテロリズム、人権問題、環境破壊、自然災害などなど。 そんな大ごとの前には、自分のささやかな行動なんか無意... 【続きを読む】
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深くて薄っぺらい 私たちの物欲 『宝石 欲望と錯覚の世界史』

宝石とニンゲンの関係を、さまざまな切り口から語ってる本。 著者は宝飾業界での豊富なキャリアを持ちながら、古代史や物理学の研究者でもあるらしい。 宝石に魅入られた王侯貴族たちが歴史を動かしてきた話とか、... 【続きを読む】
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儀礼も儀式も解体 シビアな説得力 『脱常識の社会学』

約束や宗教や政治や犯罪や結婚などなど、私たちが日常的に関与してるさまざまなモノゴトについての“常識”を、社会学でもってバラバラに解体してみせる本。 例えば宗教。 神社で柏手を打つとか、教会で十字を切る... 【続きを読む】
マンガ

毎晩かよいたい 本好きたちの夢 『古本屋台』

誰が呼んだか「古本屋台」。 それはリヤカー式の木製屋台で、おでんやラーメンを出しそうな風情だけど、赤ちょうちんには「古本」の2文字が。 内側は書棚になっており、マニアのツボをグイグイ刺激するオタカラが... 【続きを読む】
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“占い”にして“哲学” 人生の様相を解釈 『易経』(陽の巻・陰の巻)

易経は古代中国「四書五経」のひとつ。 邦訳や解説書などを何冊か読んで、“占いの書”であり“哲学の書”でもあるらしいと分かった。 後者をふくらませたのが本書。小中学生向けに平易に、でも結構しっかりと書い... 【続きを読む】
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中国史の闇描く 重厚なミステリ 『北京から来た男』(上・下)

ヘニング・マンケルの社会派ミステリ。 スウェーデンの寒村で起きた大量虐殺事件が、中国の近・現代史につながっていくという、壮大なスケール。 なんだけど、事件をめぐるサスペンスよりも、改革開放路線を猛進す... 【続きを読む】
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精巧なカラクリ人形 命や魂は…? 『機巧のイヴ』

ニコニコ笑ってるように見えて、内心は激怒してたり。深く考えてるように見えて、実は何も考えてなかったり。 自分がそうだから、他人も似たようなものだろう。人間がそうだから、機械も似たようなものだろう。 犬... 【続きを読む】
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