天竺堂の本棚 ~読書は最高の娯楽です~

マンガ

バンド・デシネの連作 壮大な異世界譚 『闇の国々』(1~4)

フランスのマンガ(バンド・デシネ)による、ボリューム満点の邦訳版、全4巻。 異世界「闇の国々」での事件や冒険を描いたオムニバスの作品群で、今後も創作は続くらしい。  舞台となる闇の国々は、風土も文化も... 【続きを読む】
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次の社会へ “脱成長”を提唱 『人新世の「資本論」』

経済格差が拡がり、環境破壊も過重労働も進む一方で、地球温暖化は止まらない…ろくなことがない資本主義社会。 広く叫ばれてる「SDGs」なんか焼け石に水でしかなく、社会システムを根底から変える必要があるそ... 【続きを読む】
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読順で変わる印象 意欲的な短編連作 『N』

道尾秀介のユニークなミステリ。  6章で構成され、各章は独立した物語だけど、舞台や登場人物などにゆるい関連がある。 章の順序を変えて読むと、そのたびに異なる感慨が生じ、つまりは720通りの読み味が楽し... 【続きを読む】
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“反応”は保身 逃げずに考えよう 『自分の意見で生きていこう』

著者によると、私たちの返答は「意見」と「反応」に分かれるらしい。 後者は「へー」「ふーん」みたいな相づちのほか、情緒的な感想とか、批判や質問などを指すそうな。  反応に共通するのは「ポジションを取らな... 【続きを読む】
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イルカのような登場人物が… 『カラスの親指』

詐欺師たちのスリリングなコン・ゲームが展開する本書には、「イルカのような」と描写される人物が登場する。 ツルリとした顔、優しそうでヤンチャそうな目、ツンとした唇にはいつも笑みが浮かんでる…みたいな感じ... 【続きを読む】
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美しくも厳しい…湿地で生きる少女 『ザリガニの鳴くところ』

ザリガニが鳴くのかどうか、私は知らない。 小学生のころ、理科室の水槽で飼ってたアメリカザリガニの世話係をやったことがあるけど、鳴き声は聞けなかった。  本書によると、ザリガニの鳴くところは「茂みの奥深... 【続きを読む】
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思索に沈ませる 傑作ぞろいの短編集 『あなたの人生の物語』

子供が親よりも先に死んでしまう“逆縁”は、重い親不孝とされる。 立派な偉人に育ってくれそうにはないし、むしろ世間に迷惑をかける愚物で終わるかも知れない。それでも、我が子の死に、親として向き合わなければ... 【続きを読む】
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遠野舞台に描き出す 怪異のメカニズム 『遠巷説百物語』

お化けや妖怪などの、不可思議なものたち。 現実に在るとは思えない。けれど、目撃や遭遇などの体験談が少なからず伝えられてるからには、まったくのデタラメ、絵空事というわけでもなさそう。  これはどういうこ... 【続きを読む】
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犯罪捜査の現場 緊迫感みなぎる短編集 『第三の時効』

やたらと仕事ができて、自分にも他人にも厳しい……そんな人材がいる職場は、成績は上がるだろうけど、一緒に働かなきゃならない身としてはなかなかにツラい。 そこが警察みたいな、仕事自体が“社会正義”を体現し... 【続きを読む】
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