長い長い冬を前に… 『辺境の惑星』

 アーシュラ・K・ル=グウィンによる初期の長編SF。

 舞台となる竜座第3惑星は、人類文明から忘れ去られた辺境。公転周期が地球時間で80年あり、冬は5000日も続く。

 この地では長年、現住民「ヒルフ」と、異星からの植民者「ファーボーン」が共存。ところが、長く厳しい冬の到来を前に、ヒルフの野蛮な部族が、他部族へ侵略を始める。
 切迫した状況の中、ヒルフの温和な部族の娘と、ファーボーンを率いる青年が、偶然出会って恋に落ち…という物語。

 ヒルフたちは肌が白く、車輪も使えない未開人として描かれ、片やファーボーンは肌が黒く、科学技術を忘れかけてる文明人に設定されてる。
 人種問題をテーマとしてるようにも受け取れる。

 けれど、著者後期の代表作みたいな、思考実験によって社会問題へ新たな光を当てようとする試みは見られない。
 戦乱の渦中で燃え上がる恋愛譚を、素直に楽しんだ方が良いかもです♪

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