現状をもたらしたのは“場所”? 『銃・病原菌・鉄』(上・下)

 日本に生まれ、某県某市で暮らしてる私。
 民主主義とか科学技術とか、文明の便益をそれなりに享受できてる。一方で、便益が享受できてない国家・地域もたくさんある。
 この事実は、私自身の才能や努力とも、日本人の質的なアレコレとも無関係。
 日本が先進国に入ってる、今の状況をもたらしたのは“場所”だと。ユーラシア大陸の東端という地理的要因が大きいらしい。

 本書を読むと、言語の獲得も、宗教の発生も、農業の普及も、科学の発展も、民族の移動も、これら人類の歩みの諸々は、ドミノ倒しのような“必然”の連鎖に思えてくる。
 ある時期にある条件がそろったことで“A”が生じ、それによって“B”が起き、やがて“C”に変わり…みたいな。

 著者の考証は“後出しジャンケン”にも見えるけど、しっかりとした学術的な裏付けがある模様。
 これで将来まで見透せたら、アシモフ『ファウンデーション』に出てくる「心理歴史学」っぽいぞ。

 しかし、私たちはあやまちを繰り返す愚かさと決別できてないし、歴史に波紋を投げかける個人が時々ポッと出現したりもするので、やっぱ未来って分からない。

 人類史の大きな流れに、ちっぽけな身でどう向き合うべきか、考え込むばかりでした…

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