腹が減っては戦はできぬ 『星系出雲の兵站』(1)

 兵站を前面に打ち出してる、異色のミリタリーSF。
 遠未来の植民星系を舞台にした、未知なる存在の侵略行為に対抗する、軍事組織や統治機構での群像劇。

 戦争での補給や備蓄管理などの後方支援が兵站で、作中では「兵站が機能しているなら、英雄は生まれない」「兵站の失敗が英雄を生む」なんて言葉が出たりする。
 実際「腹が減っては戦はできぬ」「ローマ軍はつるはしで勝つ」「プロは兵站を語り、素人は戦略を語る」とか言われるし、兵站はとても重要らしいぞ、地味だけど。
 谷甲州『航空宇宙軍史』シリーズにも通じる、堅実にして硬派なテイスト。

 第1巻は序盤戦で、まだコミュニケーションさえ成り立たず、どんな存在なのか、何が狙いなのかも分からない相手との探り合い。
 と同時に、人類側の組織内では、開戦に備えての兵站確保をめぐる駆け引きが。これはこれで実にスリリング。
 続きが楽しみです。

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