天竺堂の本棚 ~読書は最高の娯楽です~

天竺堂の本棚

認識の極致へ 刺激的な思索 『ウィトゲンシュタイン 言語の限界』

天才哲学者の生涯や業績について、言語哲学・分析哲学の専門家が紹介してる本。  言語の限界、認識の極致を見極めようとしたウィトゲンシュタインの思索。 それはもちろん刺激的なんだけど、当人の生き方も、負け... 【続きを読む】
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自分で考える大切さ力説 『思考力』

著者は『思考の整理学』などで知られる、英文学者の外山滋比古。  知識の詰め込みではなく、自分で考えることの大切さを力説してる。そこは納得できるし、考える力の育て方など、おおむね有益なことが書いてあると... 【続きを読む】
エッセイ

西欧と向き合う 若き日本人 『ヨーロッパ退屈日記』

マルチな才人だった伊丹十三の、若き日のエッセイ集。 俳優として洋画『北京の55日』に出演した時の、ヨーロッパでの滞在生活を記してる。  内容にも文章にも、独特のクセがある。 ウンチクとキザとコダワリと... 【続きを読む】
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マンガ

哲学者や思想家をギャグマンガに『現代思想の遭難者たち』

近・現代に活躍した哲学者や思想家たちの業績などをネタにした、いしいひさいちのギャグマンガ。  ある程度の知識がないと何が面白いのか分からない、難解な4コママンガがあったりもする。 何とも高度で先鋭的。... 【続きを読む】
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自由とは? 労働とは? 思考実験の世界 『所有せざる人々』

アーシュラ・K・ル=グウィンの長編SF。  舞台はふたつの惑星。 ひとつは、過酷な風土の中、アナーキストたちが相互扶助によって暮らす、惑星アナレス。もうひとつは、肥沃な自然に恵まれ、資本主義経済が栄え... 【続きを読む】
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確度が高い 近未来の予測 『21世紀の歴史』

フランスの経済・政治学者ジャック・アタリが、2050~2100年ごろを予測してる本。  本書によると近い将来、国家の枠を超えた資本主義の「超帝国」が出現する。そうして、地域紛争がエスカレートした「超紛... 【続きを読む】
エッセイ

笑ったり感心したりのエッセイ集 『さらば東京タワー』

朝日の『丸かじり』と双璧をなす、東海林さだおのもうひとつのエッセイシリーズ。文春です。  掃除ロボット「ルンバ」を導入したことを、“部下ができた自分”として意識するという、アクロバティックな発想には大... 【続きを読む】
エッセイ

東海道を2年かけて“散歩” 『野武士、西へ』

東京から大阪までを“散歩”した、久住昌之のエッセイ。  下調べなどはせず、気まぐれに寄り道などをしながら、マイペースに進む。 くたびれたら無理をせずに中断し、鉄道で帰宅。そして後日、中断した地点まで鉄... 【続きを読む】
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「ゲド戦記」の世界観深める短篇集 『ドラゴンフライ』

『ゲド戦記』の外伝に当たる短篇集。全5編。  舞台となる「アースシー」の各時代、各地域のエピソードを、ディテール細かく描き出す。作品の世界観をグッと深めてくれる。  語り口は淡々としてるのに、不思議な... 【続きを読む】
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